「自分はこのまま終わるのか…」堂安律が惜別セレモニーで感謝とともに昨季の不安を吐露

ガンバでの思い出を振り返ると、「J3での悔しい想いが蘇ってきた」。

[J1リーグ16節]G大阪 1-1 川崎/6月25日/吹田S

 オランダへ旅立つガンバ大阪の堂安律の最終戦は1-1のドローに終わった。堂安は64分にアデミウソンとの途中交代でピッチを後にしている。

52分に中村憲剛のゴールで川崎が先制。しかし68分、G大阪は井手口陽介からのクロスを長沢駿がヘッドでゴールネットを揺らし、同点に追いつく。試合は、白熱の攻防を見せたが、このまま引き分けでタイムアップ。上位を窺う両チームにとっては痛み分けの結果となった。

 試合後、国内ラストマッチとなった堂安はセレモニーに臨み、まずは「今日のゲームを最後にオランダのフローニンゲンというクラブに移籍することを決断しました」とサポーターに報告。続けて、「このタイミングで行くのは申し訳ないと思っていますし、ただこういう状況でも僕の気持ちを理解してくれて、後押ししてくれたクラブ関係者やコーチングスタッフ、なにより家族、両親にこの場を借りて感謝したい」と、周囲への謝辞を述べた。

 そして、ジュニアユースから7年間を過ごしたG大阪での思い出を振り返り、「正直、今年の良い思い出よりか、去年のJ3での悔しい思い出が蘇ってきました。本当にどうしたらトップで試合に出れるのか分からず、『自分はこのまま終わるのか』と本当に悩みました」と、J1で3試合の出場に終わった昨季を思い出し、不安だった当時の心情を打ち明けた。

 そうした不安に寄り添ってくれたのが、昨季G大阪U-23の監督だった實好礼忠氏であり、トップチームの長谷川健太監督だった。
「そういう(不安な)なかでも、しっかり指導してくれた實好監督や『まだまだだよ』と尻に火をつけてくれた長谷川監督、そしてアウェーでも応援してくれたサポーターのおかげでここまで駆け上がって来れたと思います」

 また昨年、G大阪の先輩である宇佐美貴史の欧州移籍時のセレモニーに感銘を受けていたようで、「ちょうど1年前の吹田スタジアムでの宇佐美くんのセレモニーを見て、本当にサポーターに愛されているんだなと思って見ていました」と述べ、自身も「先輩の宇佐美貴史という存在が大きく、憧れでした」と、その影響力の大きさを語った。

 そして最後には「ガンバ大阪というクラブには、家族のような場所として所属させてもらいました。フロントの方々やスポンサーのみなさん、コーチングスタッフ、チームメイト、本当にみんなに感謝したいです。クラブのサポーターのことが大好きです。向こうでしっかり頑張って来るので、これからも応援をよろしくお願いします」と語り、クラブ関係者への感謝の言葉で締めくくった。

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