◇明治安田生命Ｊ１第２４節　Ｇ大阪３―１鳥栖（２０１７年８月２６日　ベアスタ）

“怪物”と称されるＧ大阪ＭＦ井手口の本能が爆発した。１―１の後半２２分だ。エリアやや外の左４５度。倉田の折り返しに対し、右足アウトでクロスを上げた。低く、鋭い弾道は走り込んだ長沢の頭にドンピシャで合わせた。

「いや…あの辺に適当に。何も考えてなかったです」。角度的に通常ならば左足で上げるか、ボールを止めるかの二択。本人は事もなげに話したが、長沢は「アイツ、やっぱ凄いっすね」と目を丸くした。後半終了間際にはダメ押しの起点にもなった。過去４戦全敗だった鬼門の地で初勝利を挙げ、５試合ぶり勝ち点３の立役者になった。

２７日からは日本代表合宿。「１分でもピッチに立ちたい」。謙虚な姿勢はいつも通りだが、勝てばＷ杯が決まるオーストラリア戦で、長谷部の相棒として抜擢される可能性は十分ある。

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