【G大阪】プロデビュー戦でゴールに関与した17歳FW中村敬斗は、やはりただ者ではなかった

度肝を抜くシュートで会場を沸かせ…。

[J1リーグ1節]G大阪2-3名古屋/2月24日/吹田S

77分、17歳の中村敬斗が放った強烈なシュートは惜しくも枠を外れたが、観る者の度肝を抜く強烈な一撃に会場からは「うぉー!?」という声が漏れた。

今春、高校2年生にしてプロ契約を勝ち取った17歳の俊英FWは、シーズン前のアピールが実って開幕戦でベンチ入りを果たすと69分、ファン・ウィジョに代わってピッチに登場した。

記念すべきプロデビュー戦ながら「緊張は特になかった」という中村の動きに堅さはなく、むしろ「俺にパスをよこせ」と言わんばかりに味方からパスを要求し続ける。そしてボールを持てば迷わず縦に仕掛けて緩急使い分けたドリブルで果敢にゴールへ迫った。

冒頭のシュートからわずか1分後、右サイドでオ・ジェソクとのワンツーパスを通した流れから、長沢駿の同点ヘッドが生まれる。

「点に絡めたのは良かったかなと」

試合後、そう語った17歳の青年だが、どこか浮かない表情を滲ませながらこう続けた。

「負けている状況だったので『前に、前に』っていう感じで、とりあえずシュートを撃とうと。あそこを決められていたら変わっていたと思うんですけど。もっと練習して決められるようにしたいです」
求めていたのはあくまでゴールという結果のみ。プロデビューを果たしたばかりの高校2年生は得点に絡んだだけでは満足せず、インパクト十分のアピールを狙っていたのだ。裏を返せば、プロの舞台でも十分にやっていけるという絶対の自信が備わっている証とも言える。

この日は「戦友」の存在が中村の闘志に火を点けてもいた。名古屋の最終ラインには、やはり17歳で、昨年のU-17ワールドカップでともに日の丸を背負った菅原由勢が2種登録ながら開幕スタメンを飾っていたのだ。

「彼はスタメンで僕は途中出場で悔しいところもある。CBでスタメンで出るのは難しいと思うんですけどね。マッチアップすることはなかったけど、一緒のピッチで戦えてよかったです」

スタメンデビューで一歩先を越されてしまったが、中村も底知れぬポテンシャルを感じさせるプレーで確かな存在感を示したのは間違いない。ピッチ上のプレー、そして、言動からもただ者ではないことを知らしめた17歳の今後から目が離せない。

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