G大阪JYの10番背負ったMF高橋、マラドーナに憧れる小兵ドリブラーが躍動

[12.28 高円宮杯U-15決勝 鳥栖U-15 0-2 G大阪JY 味フィ西]

ピッチで最も小柄なドリブラーが今大会で存在感を放った。ガンバ大阪ジュニアユースの背番号10を付ける156cmの技巧派ドリブラーMF高橋隆大(3年)は攻撃のアクセントとなった。ボールを持てば、まずは仕掛けることを意識する。入団前から磨きをかけてきたドリブルは代名詞とも言える武器だ。

「ある程度キープして前を向けたら、1対1は抜ける自信がある」。長身の相手DFに挑むのは常だが、アグレッシブに仕掛け、鋭いドリブルで切り裂いた。サイドに張って縦の連携で崩せば、右サイドから鋭くカットインして相手守備を翻弄し、FWとの鮮やかな連携でゴールに迫る。マークを引き付けて味方を生かせば、ドリブルから素早くフィニッシュに持ち込んだ。

憧れは元アルゼンチン代表の英雄、伝説のドリブラーFWディエゴ・マラドーナ氏。 10月30日生まれ、誕生日が同じという縁もある。ドリブルだけでなく、左右両足で高い精度を誇るキックも持ち味だ。セットプレーのキッカーも務め、パワーある高精度のキックでスタジアムを沸かせた。

苦節を乗り越えてたどり着いた頂点だった。「自分たちは1年生の時に馬鹿にされていた代」。入団当初、13歳以下のリーグ戦・ヤマトタケルリーグの出鼻で5月に連敗し、心ない批判の声も聞こえた。それでも著しく成長を遂げ、最高学年となった今年は関西サンライズリーグ1部2位で全国に出場。勝負強さを発揮して高円宮杯を勝ち上がり、令和初の王者となった。

試合後はカップを掲げ、サポーターと「カンピオーネ」の優勝チャントで喜びを共有した。ガンバの10番を背負った高橋は「歴代を見ても凄い方たちばかり。ふさわしいプレーはしたい」と、誇りと自覚を持ってプレーしてきた。中学年代最後の大会で有終の美。仲間とともに「引退したくないなあ」と優勝の味を噛み締めた。

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