【G大阪】F東京戦へ向けた修正点は? MF矢島「バランスを崩して、バランスを整える」

G大阪は28日、大阪・吹田市内でF東京戦(29日・パナスタ)に向けた前日調整を行った。1―1で引き分けた23日の鹿島戦(23日)は立ち上がりに先制したが、その後はFWパトリックを目がけたロングボールが多くなり、鹿島に主導権を握られる展開に。終盤までは固い守備でしのいでいたが、後半ロスタイムに追いつかれた。3試合ぶりの勝利を目指すF東京戦に向け、宮本恒靖監督(43)は「我々は連勝していかないと前に追いつかない。1―0で勝ち切ることも大事ですけど、2点目を取れるようにしていきたい」と、追加点を奪えなかった反省を踏まえて次戦に臨む考えを示した。

鹿島戦ではFWパトリックへのロングボールで前線にポイントを作るというチームの共通意識はあったが、宮本監督は「もっと下でボールを動かすことをしなければいけなかった。パス成功率(74パーセント)も、本来の自分たちの姿からは程遠い」と反省。40メートル以上のロングパスは49本(成功36本)と今季最も多く、ボール保持率は34パーセントと今季最も低かった。

アンカーとして試合をコントロールする役割を担うMF矢島は、個人の見解として「前線にパト(パトリック)がいて、はめられていてもターゲットがいるというのは自分たちにとってプラスなんですが、そこに逃げている感は否めませんでした」と分析。鹿島のプレッシングに対して後手を踏んだ面もあるが、パトリックという“逃げ道”があることで、チームとして目指すべきビルドアップにおいて、ひとりひとりがボールを受けるためのポジショニングが甘くなったという認識だった。

F東京は前線にFW永井やディエゴ・オリベイラというスピードも運動量もある選手を擁し、積極的に前からプレスをかけてくる展開が予想される。前節は鹿島MF土居にマンマーク気味に対応された矢島は「バランスを崩して、バランスを整える」といった言葉で対応策を表現。アンカーでマークに付かれても、自分がポジションを変えることでマークを引き連れ、そのスペースを味方に活用させるといった「流動性」、チームメートを動かす自身のプレーを課題に挙げた。

しかし前々節の浦和戦では、矢島が流れたスペースでDF三浦がパスを受けたがパスミスが出てボールを失い、ショートカウンターを受けて失点した。矢島は「(守備が)間に合わなくなる怖さはあります」と感じている。それでも「リスクを冒してもつないでいこうという勇気は時には必要になると思います」と言い切った。今季は遠藤に代わって中盤の司令塔を担う26歳は、試行錯誤の中で最適解を探す。

リンク元

Share Button