宇佐美世代が本田世代脅かす 昌子、原口と自覚十分

日本代表FW宇佐美貴史(23=G大阪)が、世代交代の旗印になる。W杯ロシア大会アジア2次予選シリア戦(29日)に向けて27日、試合会場の埼玉スタ ジアムで調整を行った。宇佐美は24日のアフガニスタン戦でハリルホジッチ体制になって以降、初めて試合出場がなかったが、シリア戦は先発出場が濃厚。 「プラチナ」と呼ばれる同世代を引っ張り、日本代表にヤングパワーを呼び込む。

春の日差しが差し込む埼玉スタジアムで宇佐美は集中力を高めた。冒頭15分だけ公開となった練習ではDF槙野、GK川島らとパスを回した。時折、笑顔を見 せながらも、引き締まった表情で体を動かした。E組首位通過へ、絶対に負けられないシリア戦に向け、コンディションを整えた。

ハリルホジッチ監督就任以降、宇佐美は24日のアフガニスタン戦の前まで、唯一全試合出場。しかし、アフガニスタン戦はハリルホジッチ体制以降、初の出番なし。しかもチームは5-0の圧勝。エースとしての地位を築くため、次戦は必ず結果が必要になる。

宇佐美 出てない試合があれば、悔しいと思うのは当たり前。次の試合で選手としてどう戦うかが重要。選手としての価値でもある。しっかり主張できるようにしたい。

Jリーグでは得点を量産するも、国際Aマッチは13試合で2得点。だが、もう脇役に甘んじるつもりはない。FW本田やMF香川らを「生かしつつ、エゴを出していきたい」。シリア戦にもいいイメージがある。昨年10月、オマーンで行われた試合(3○0)でも得点した。今回も「過酷な環境の中でも力の差を示せた。自分たちらしく戦えば、いいスコアで勝てる」と自信。若手の代表格として同世代を引っ張る覚悟だ。

そんな宇佐美に負けじと、同じ「プラチナ世代」の選手も世代交代への挑戦状をたたきつける。日本代表の中心選手は、10年W杯南アフリカ大会から出続けている。MF長谷部は32歳。FW本田もFW岡崎もDF長友も29歳だ。

DF昌子が「世界の強豪国は僕らの世代が引っ張っている。僕らも上の人をおどかして、引っ張っていけるように。もっと若いやつがしっかり結果を残さない と始まらない」と語気を強めれば、MF原口も同じ意見。「求められることは出来てきているけど、それだけでは俺たちはだめだと思うようになった。先輩を超 えるには、はっきりとした結果が必要」と言い切る。

次戦は首位通過を懸けた一戦だけではない。主力VS若手-。チーム内競争の激化を告げる一戦にもなりそうだ。

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