G大阪サポレポ vol.32 1stステージ展望 2015/03/04

2015年の補強診断

 2014年はリーグ、ナビスコ杯、天皇杯を制覇し、昇格即トレブルという最高の栄冠を手にした。しかし、そこで慢心してしまってはチームとしての成長が止まってしまう。ストーブリーグにガンバ大阪がどのような動きを見せたのか、振り返りたい。

 FWには仙台から赤嶺を補強した。ポストプレーに長け、決定力も持ち合わせた赤嶺を獲得したことで、さらに攻撃のバリエーションが増えそうだ。

 一時は退団も噂されていたリンスが残留したのも大きなプラスだ。昨シーズン序盤こそ結果を出せずに苦しんだものの、Jリーグに適応した後半戦はスーパーサブとして躍動。「仕上げのリンス」としてサポーターに親しまれているが、レギュラーでの爆発も期待される。宇佐美、パトリックの強力2トップが研究されることが予想されるため、リンスや赤嶺の爆発が2015シーズンのガンバ大阪には不可欠だ。

 MF陣には、横浜FMから小椋が加入。中盤でのボール奪取力に加えてパスの展開力も持ち合わせた本格派のボランチだ。私は小椋の渋いプレーが大好きだったので、加入してくれて本当にうれしく思っている。遠藤、今野のバックアップとしての見方が強いが、是非ともレギュラーを掴みとってほしい。

 DF陣に動きはなかった。ガンバ大阪の守備は、組織的な動きがベースとなっているため、新戦力を補強するよりも、現有戦力の洗練が何よりも望ましい。昨シーズン安定した働きを見せた守備陣がACLで中国や韓国のチームに通用するかが注目である。

 少し心配なのが、GK陣。河田、木村が相次いで退団。急遽藤ヶ谷を呼び戻すなど、慌ただしい動きが見受けられた。東口は新潟時代に故障を経験しているだけに、バックアッパーの育成に力を入れるべきだ。

 そこで注目してほしいのは4年目の田尻だ。層の厚かったGK陣の中で、ガンバ大阪での公式戦出場は0だが、河田、木村の退団の背景には首脳陣の田尻への強い信頼があることは間違いない。ACLや天皇杯など、今年は出場機会も増えてくるだろう。ベテランの藤ヶ谷と競争し、まずは第2GKとしての地位を確立してほしい。

 以上、戦力を振り返ってきたが、全体の印象は「質実剛健」だ。移籍選手に頼るのではなく、現有戦力に長谷川イズムをしっかりと浸透させることに重きを置いている。それだけに、若手の成長がチームの運命を左右するだろう。今回取り上げた田尻の他にも、U-22代表へ飛び級で招集されている井手口など若手の活躍に期待したい。

 今年はユニフォームも一新。

 進化を止めない長谷川ガンバを見逃すな!

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