[プレミアリーグWEST]積み上げたもの証明した大津、ホームでG大阪ユースに3-0雪辱!!

[8.27 高円宮杯プレミアリーグWEST第10節 大津高 3-0 G大阪ユース 大津町運動公園競技場]

まさに完勝だった。後期開幕戦となった高円宮杯U-18サッカーリーグ2016 プレミアリーグWEST第9節。熊本県・大津町運動公園競技場で行われた大津高(熊本)とガンバ大阪ユース(大阪)との試合は、当事者も予想していなかっ た一方的な展開となり、3-0で大津が圧勝。暫定ながら降格圏を抜け出す、貴重な勝ち点3を獲得することとなった。

「とにかく、まず立ち上がりだと思っていた」と振り返ったのは、大津MF田中匠。4月の前期開幕戦でG大阪と対峙したときは、まさに立ち上がりで崩れてし まった。その反省を踏まえて、まずは序盤の入りに注力。いきなりチーム全体でアクセルを踏み込んで、G大阪に襲いかかった。

この狙いは奏功した。「相手の出足の鋭さを前にして、受けに回ってしまった」とG大阪・宮本恒靖監督が振り返ったように、開始8分と10分にいきなり決 定機が生まれるなど序盤から大津ペース。そして16分にはFW藤山雄生が高い位置でボールを奪うと、そこから田中へ。「GKの動きが見えていたので」とい う冷静さのあった10番のシュートがゴールネットを揺らし、試合は動き出した。

この後も試合の流れは変わらない。大津は引いて守るのではなく、コンパクトな布陣を維持しながらのプレッシングでG大阪のパスワークを寸断。「前から来 られる中で、後ろからのビルドアップができなくなっていた」(宮本監督)。G大阪の選手が個人技で剥がしに行っても、個々の選手が食らい付くように対応 し、自由を与えない。特に中盤中央を担った中野夏輝と石坂竜哉の守備強度はホンモノで、G大阪が得意とするバイタルエリアからの崩しをほとんど出させな かった。39分にはMF杉山直宏が自らの突破で得たPKを決めて、2-0。「自分が勝負を決めてやろうと思っていた」と言う復調のエースが決めて勢いも生 まれた。

ハーフタイムのG大阪ベンチで宮本監督から厳しい声が飛んだのも無理はない。「まず走れということ。運動量で完全に負けていた」(宮本監督)。攻めるし かない中で、G大阪は布陣を4-4-2に変更。前線のターゲットを2枚に増やして狙いを切り替えた。これに対し、「自分たちのペースだった」(杉山)大津 の課題は、そのテンションと強度を維持すること。山城朋大コーチは「どこかでゆるめばすぐにやられる。そういう試合だった」と振り返るが、この点に関して は夕方から急に涼しくなった気候も大津に味方した。

後半は「最後まで走るしかない」(中野)というテーマを完遂。圧力を強めてきた相手に対して1年生DF福島隼斗を含めた守備陣も踏ん張ると、19分には 攻撃陣が応える。藤山が石坂のハイクロスに頭で合わせて待望の追加点を奪い、この1点でほぼ勝負は決まった。その後も速攻から幾度もチャンスを作った大津 が逃げ切り、3-0で試合は終幕。「これぞホーム&アウェー方式の醍醐味」と平岡和徳総監督が振り返ったように、ビビって敗れたアウェー戦から、 勇気を貫いたホーム戦へ。ガラリと変わった内容は、この期間に大津イレブンが積み上げたものを証明する、そんな試合となった。

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