【G大阪】宇佐美、J1初のハットトリックで単独トップ13得点! スポーツ報知 6月28日(日)7時3分配信

◆J1第1ステージ最終節 山形1―3G大阪(27日・NDソフトスタジアム)

G大阪の日本代表FW宇佐美貴史(23)が山形戦で自身J1初のハットトリックを決め、今季13得点でランク単独首位に立った。後半5分に倉田のパスか ら左足で先制。14分には鮮やかな突破から加点し、3分後にはこぼれ球を詰めた。すでに第1S制覇を決めている浦和は新潟を圧倒し、史上初のステージ無敗 を達成。ドイツ1部マインツへ移籍する日本代表FW武藤嘉紀(22)は、F東京での最終戦となった清水戦でアシストを決めた。

うっぷんを晴らすゴールショーだった。後半5分。宇佐美はエリア内でパスを受けると、間髪入れず左足を振り抜いた。低く鋭い弾道が、ネットに突き刺さっ た。スタンドの前で拳を振り上げたが、同時に心に浮かんだのは、「もっと取らないと」という思いだった。同14分、17分にも決め、約12分間で自身J1 初のハットトリックを達成。13点で得点ランクも単独トップに立ち、第1ステージを締めくくった。

最近5試合、ゴールがなかった。「去年も取れない時期があったけど、それをいかに早く戻すかが今年の課題だった」。昨季も10月から11月にかけた約1 か月半、8試合無得点と苦しんだ。当時は疲労などフィジカル面に問題があったが、今季は体にキレがありながら得点できず「焦りはなかったけど、ストレスは あった」と振り返った。

試行錯誤の末、宇佐美が選んだのは「あえてゴールから遠ざかる」、そして「ボールに触る回数を増やす」という方法だ。得点のためゴール近くで待つ、とい う発想を頭から消した。「まず、自分がボールを持ってから」と、あえて中盤に下がってパスを受け、ボールに触る回数を増やした。「ゲームの流れ」の中に今 まで以上に積極的に加わったことで、ゴールのチャンスを察知する“嗅覚”が研ぎ澄まされた。

この日の3点目はそのイメージ通り、中盤でパスを受けて右サイドに展開後、最後はゴール前でこぼれ球を押し込んだ。「もう大丈夫だと思います」と、復調 を宣言した宇佐美。チームも4試合ぶりの勝利で、第2Sに向けた反撃態勢は整った。年間王者を狙うG大阪の命運は、やはり若きエースの得点力が握ってい る。

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