G大阪藤ケ谷が引退「支えられてきた」3度胴上げ

<明治安田生命J1:東京0-0G大阪>◇最終節◇2日◇味スタ

ガンバ大阪GK藤ケ谷陽介(36)が19年の現役生活にピリオドを打った。

この日は拮抗(きっこう)した試合展開で出番はなかったが、試合後に仲間から胴上げされ3度舞った。「うれしかった。みんなに支えられてここまでできた」と、サッカー人生で関わった多くの人に感謝した。

後半40分過ぎにはコーチから「1-0になったらいくぞ」と声を掛けられたが、チームは先制点を奪うことができなかった。それでも、最後の最後までベンチ脇でウオーミングアップを続けた。「僕としては普通に試合をして、チームに勝ってもらいたかったので、出番がなかったことは全然(気にしていない)」。FW長沢は「点を取ってフジさん(藤ケ谷)に出てもらいたかった」と、晴れ舞台を用意できずに唇をかんだ。

試合前には長谷川監督から「フジが最後だから、フジがひと言言ってから(試合に)いこう」と振られた。「1年間ここにいる仲間と戦えたことは良かった。全員で頑張ろう!」と、チームに気合を入れた。

05年のJ1初制覇や、08年ACL優勝など国内、アジア全てのタイトルを獲得に貢献してきた。充実した19年を過ごした。「(引退の実感は)まだ半々。お疲れさまと言われて『引退するんだな』という気持ちもあるけれど、深い感情はまだない。でも(来季の)始動日にもう行かないとなると…」と少し寂しそうな表情も見せた。

これからは新たな道を歩む。誰もが信頼を置く藤ケ谷なら、どんな道でも乗り越えられるはずだ。

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