イランvs韓国の首位攻防戦はドロー! ソン・フンミン2戦連発もイランが首位キープ《カタールW杯アジア最終予選》

カタールワールドカップ(W杯)アジア最終予選のグループA第4節、イラン代表vs韓国代表が12日に行われ、1-1のドローに終わった。

今予選3戦全勝で首位に立つイラン(勝ち点9)と、2勝1分けで2位に位置する韓国(勝ち点7)による、グループA首位攻防戦。

ホームで4連勝を狙うイランはアズムン、タレミ、ジャハンバクシュとアジア屈指のトリデンテなど、現状のベストメンバーをスタメンから起用した。

一方、前節にソン・フンミンの劇的ゴールでシリア代表を破って2連勝中の韓国は、この一戦に向けてGKキム・スンギュ(柏レイソル)、キム・ヨングォン(ガンバ大阪)のJリーグ勢に、ヨーロッパのトップリーグで活躍するソン・フンミン、ファン・ヒチャン、ファン・ウィジョらをスタメンで起用した。

立ち上がりから主導権争いが続く中、やや押し気味に試合を進めていた韓国は12分に最初の決定機を創出。ボックス左でのソン・フンミンの仕掛けから波状攻撃に転じ、右サイドからの浮き球のクロスをゴール前に走り込んだイ・ジェソンが頭で合わすが、これは枠の上に外れる。

一方、韓国の前からのプレスに手を焼くイランは遅攻の場面では攻撃が停滞。それでも、前半半ば過ぎにはアズムンの鮮やかなボックス内での仕掛けから、ややオフサイド気味のタレミがフィニッシュまで持ち込む。

前半終盤にかけては韓国が幾度か良い形で局面を打開し、フィニッシュの数を増やしていくが、イランの堅守の圧力か、崩しの場面で精度や判断の質を欠き、決定機まであと一歩という場面が目立つ。

すると、43分にはイランがアズムンのミドルシュート、タレミのオーバーヘッド、ジャハンバクシュのミドルシュートと自慢のアタッカー陣の3連続シュートで韓国ゴールに迫るが、ここはGKキム・スンギュが見事な連続セーブで阻止した。

守護神の活躍もあって最低限のゴールレスで試合を折り返した韓国は、後半開始早々にエースが魅せる。48分、自陣右サイドでのスローインの流れからハーフウェイライン付近のイ・ジェソンが相手の背後へグラウンダーのスルーパスを送る。これに対して左サイドから絶妙な斜めのランニングでDFモハラミの背後を完璧に取ったソン・フンミンがボックス付近まで運んで冷静にGKとの一対一を制した。

ソン・フンミンの2試合連続ゴールで先手を奪った韓国は以降数分は勢いを持って畳みかける姿勢を見せたものの、徐々にホームチームに押し返されていく。

早い時間帯に追いつきたいイランは、前半から機能していたアズムンの仕掛けとタレミの背後を突く動きに加え、遅攻の場面でも攻撃の精度を改善。完全に韓国を押し込んでいく中、67分にはエザトラヒが左ポスト直撃の決定的なシュートを放つ。

さらに、76分にはカウンターからボックス右のゴールライン際へ抜け出したアズムンが中途半端に飛び出した末にゴールへ戻ったGKキム・スンギュの動きを確認して浮き球のクロスを供給。これをジャハンバクシュが頭で合わせると、ボールの勢い自体は弱かったものの、良い形で準備ができなかったキム・スンギュの反応の遅れもあってゴール左隅に決まった。

この同点ゴールで一気に勢いづいたイランは直後の78分に左サイドから内へ切り込んだタレミが強烈な右足のミドルシュートを放つが、これは惜しくも左ポストを叩き逆転ゴールとはならなかった。

その後もイランペースで試合が進む中、敵地で引き分けを意識するパウロ・ベント監督はファン・ウィジョ、イ・ジェソンを下げてナ・サンホ、イ・ドンギョンとやや守備より交代カードを切っていく。

試合終了間際の93分にはソン・フンミンが前線でうまく潰れてボックス付近でこぼれ球に反応したナ・サンホに絶好機が訪れたが、ゴール右下隅を狙った右足のシュートはGKベイランバンドのビッグセーブに阻まれ、劇的決勝ゴールとはならなかった。

この結果、グループA注目の首位攻防戦は1-1のドローに終わり、イラン、韓国双方にとって悪くない結果となった。

イラン代表 1-1 韓国代表

【イラン】

ジャハンバクシュ(76分)

【韓国】

ソン・フンミン(48分)

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