李が値千金のヘッド 集中切れぬ浦和、G大阪リベンジへ成長 サッカー天皇杯 産経新聞 12月29日(火)21時32分配信

劇的な幕切れで、浦和が決勝への切符をつかんだ。PK戦もちらつく延長後半12分、梅崎の左サイドからのクロスに李が頭でズドン。「俺が絶対にヒーロー になってやると思っていた。最高に気持ちいい」。延長からピッチに立った30歳が、歓喜の輪の中央で高々と拳を突き上げた。

李はこれで今大会3戦連続ゴール。今季リーグ戦で2得点と苦しんだ男が、天皇杯では別の顔を見せている。「今大会はぜひ僕の大会にしたい」。ラッキーボーイの存在がチームを9大会ぶりに決勝に導いた。

浦和は近年、タイトル獲得に向けて重要度が増すほど、試合に勝ちきれない“勝負弱さ”に悩まされてきた。11月28日のチャンピオンシップ(CS)準決 勝のG大阪戦では、数多の好機を生かせず、延長戦で一瞬の隙を突かれて敗れた。「あの敗戦を生かそう」。延長戦に入る直前、選手同士で円陣を作って声を掛 け合ったことで攻守に集中を切らさなかった。「あの試合から成長が見えた」。梅崎は胸を張った。

来年のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)本戦出場権を手にした。来年2月9日にあるプレーオフを回避できた意味は大きい。ペトロビッチ監督は「選手を休ませる時間が取れる。重要な勝利だ」と笑った。

あとは天皇杯のカップを掲げるだけ。CSで敗れたG大阪にリベンジを果たす絶好機。「今あるものを全部出し切りたい」と武藤。笑顔で今季を締めくくる。

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