【J1採点&寸評】横浜×G大阪|5連勝を目前に横浜が痛恨の失点。パトリックの劇的同点弾でG大阪が勝点1をもぎとる。 SOCCER DIGEST Web 5月30日(土)23時7分配信

プランどおりにゲームを進めたが5連勝はならず。

【試合内容】
横浜は序盤、両サイドを押し込まれて、やや劣勢を強いられたが、PKのチャンスを得ると、これをアデミウソンが決めて先制に成功。その後はペースを握り返し、カウンターから決定機を作るなど優位にゲームを進めながら前半をリードで終えた。

後半は一進一退の攻防が繰り広げられ、G大阪は次々と交代カードを切り、攻勢を強めるが、横浜が自慢の堅守で弾き返し、カウンターからチャンスを作る。

しかし、スコアは1-0のまま動かずにアディショナルタイムを迎え、このまま横浜の勝利かと思われたが、FKからパトリックが押し込み、同点。G大阪が粘り強く勝点1をもぎとった一方、横浜にとっては悔やまれるドローとなった。

【チーム採点・寸評】
横浜 6
アデミウソンのPKで先制後、ピンチを迎えつつもよく凌ぎ、1点リードを保ちながら勝点3の可能性を高めていたが、最後のFKを止められず、逃げ切りに失 敗。ワンタッチプレーを織り交ぜた崩しの質は高く、カウンターからいくつか惜しい場面を作っていただけに、追加点を奪いたかった。

G大阪 5.5
後半途中まで決定打を欠くも、パトリックの投入を機にリズムが生まれ始め、終盤の同点弾で辛うじて追いついた。もっとも、守備陣が2点目を献上しなかった点は評価に値する。

【横浜|採点・寸評】
GK
21 飯倉大樹 6
キックの精度が多少、不安定だった印象。ロスタイムにFKからパトリックの同点ゴールを許したが、それ以外は及第点のパフォーマンスだった。

DF
13 小林祐三 5.5
ピンチを招くイージーミスが少なくなかった。後半途中からは左サイドに回った宇佐美と対峙したが、破たんなく自らの役割をまっとうした。

22 中澤佑二 6.5
42分には決定的なピンチを身体を張って阻止。的確なカバーリングを見せ、クロス対応も盤石だったが……。パトリックとの激しいマッチアップは見応えがあった。

5 ファビオ 6
果敢なシュートブロックを披露し、鋭い出足と空中戦の強さで強固な壁を築いたが、最後のFKは防ぎ切れなかった。

23 下平 匠 6
相手の人数をかけたサイドからの崩しを警戒してか、守備的に構える。後半は攻撃参加の回数が増え、息を吹き返した印象。

MF
28 喜田拓也 6.5
潰して良し、バランスを取って良し。パスコースを作るサポートの意識も高く、幅広い活躍で中盤を構成した。

7 兵藤慎剛 6
決定的な仕事はなかった。もっとも、持ち味のスタミナをいかんなく発揮し、不用意にスペースを与えず、チームの守備力を高めてみせた。

25 藤本淳吾 6
流れを切るミスもあったものの、巧みにギャップを突いてボールを引き出し、攻撃を促した。50分の強烈ミドルは相手GKの好セーブに阻まれた。

6 三門雄大 5.5
精力的に高い位置からのディフェンスをこなす一方、ラストパスに難あり。チャンスに顔を出したが、決定機には結び付けられなかった。

11 齋藤 学 6.5
狭いエリアでの突破力はさすが。大事な場面でのトラップミスで好機逸が目についたが、スペースができた後半は武器のドリブルとスピードが光った。

FW
39 アデミウソン 6.5
PKを確実に決めて、流れを引き寄せる先制ゴールをゲット。軽やかな身のこなしでDFを振り切り、サイドを突いてはチャンスを連発した。

交代出場
MF
27 富澤清太郎 -
限られた出場時間のなか、ベテランらしく落ち着き払ったプレーを見せていたが、チームを勝利に導くことはできなかった。

FW
16 伊藤 翔 -
ロスタイムにアデミウソンと交代でピッチに立つ。カウンターから齋藤のクロスに飛び込むも、間一髪で合わせられなかった。

監督
エリク・モンバエルツ 6
プランどおりにゲームを進め、ロスタイムを迎えたが最後の最後で勝点3を逃し、リーグ5連勝はならなかった。

途中出場のパトリックがチームを救う値千金の同点弾。

【G大阪|採点・寸評】
GK
1 東口順昭 6
クリアミスから相手にボールを渡してピンチを招く。先制されたPKの場面は完全に逆を突かれた。ただ67分、アデミウソンのシュートに素早く反応したあたりはさすが。

DF
4 藤春廣輝 5
4分のピンチでは、ゴール前に戻りシュートを止める好判断。しかし、20分に自らのクリアミスを処理し誤ってPKを献上し、攻撃面でもスピードを活かす機会は少なかった。

5 丹羽大輝 6
右SB米倉のカバーリングに追われたが、個人としてのパフォーマンスは及第点。アデミウソンや斎藤のドリブルにも粘り強く対応し、ディフェンスリーダーとして奮闘。

6 金 正也 6
スリップして中央突破を許すなど足もとが覚束ないシーンもあったが、徐々に安定感を取り戻す。突破を許しながらも、身体を張って追加点は与えなかった。

14 米倉恒貴 5.5
齋藤のスピード溢れるドリブルに対し後手に回り、上がる回数も普段より少なめ。一方でクロスを入れた回数は少なく、攻撃を十分に援護できなかった。

MF
7 遠藤保仁 5.5
序盤は高い位置で顔を出すも、失点以降は後方で捌く時間が増加。存在感は放てなかったが、最後の最後に高精度のFKからパトリックのゴールを演出した。

11 倉田 秋 5.5
藤春との連係で崩す回数は少なかったが、中央にスルスルと入り込んでチャンスの起点に。守備では献身的に上下動を繰り返し、自身のタスクは全うした。

17 明神智和 5
中盤でバランスを取りながら、遠藤のサポートに気を配るも、パス回しの際に変化を加えられず。後半に入ると徐々に運動量が落ち、何度か中央をドリブル突破された。

19 大森晃太郎 5
前半に深い位置からシュート性のパスで好機を演出。しかし、それ以降は対峙した下平のマークをなかなか剥がせず、崩しの局面で効果的に絡めないまま後半途中に交代した。

FW
9 リンス 4.5
左右に動き回ってボールを引き出し、時に縦への鋭いドリブルを活かして守備網を突破。要所で攻撃に絡んだが、84分にレッドカードを受けて一発退場し、反撃の勢いを削いだ。

39 宇佐美貴史 5.5
序盤こそ果敢にシュートを放つ積極性を見せたが、徐々にボールロストの回数が増加。パトリックの投入に合わせて左MFにスライドし、同点弾につながるFKを獲得した。

交代出場
FW
29 パトリック 6.5
前線で身体を張りながら相手に圧力をかけ、カウンターから思い切り良くシュート。攻撃を活性化させ、ロスタイムのFKに合わせて劇的な同点ゴールを叩き込んだ。

MF
33 小椋祥平 6
後半途中から明神に代わってボランチに入ると、持ち前のアグレッシブな守備を披露。古巣相手に気迫十分のプレーを続け、退場者が出てから広範囲をカバーした。

MF
13 阿部浩之 -
疲れの見え始めた右MFの倉田と交代。シュートは0本で特に見せ場は作れなかったが、反撃の勢いに乗って相手の最終ラインを牽制した。

監督
長谷川健太 5.5
微妙な判定によるPKで劣勢に回るも、相手の鋭いカウンターに対して粘り強く対応。横浜に疲れが見え始めた60分にパトリックを投入し、結果的にこのFWが同点弾を決めた。

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