【G大阪】宇佐美、PK失敗ACL敗退“みそぎ”「あの悔しさはサッカーでしか晴らせない」

◆明治安田生命Jリーグ J1第1ステージ第8節 福岡0―1G大阪(24日・レベルファイブスタジアム)

G大阪の日本代表FW宇佐美貴史(23)がPK失敗で1次リーグ敗退したACL水原三星戦(19日)からの“みそぎ&復活弾”を決めた。後半22分から出場し同34分に決勝点。1―0で福岡を下し、公式戦3試合ぶりの白星をつかんだ。

5日前の悔しさ、情けなさ、申し訳なさ。すべてを背負い、宇佐美はピッチに立った。0―0の後半34分。エリア内の左サイド寄りでパスを受けると、ドリ ブルをにおわせてDFをけん制し、右足を振った。やわらかい弾道のシュートがゴール右隅へと吸い込まれると、一直線にゴール裏へ走った。試合前、先発メン バーに名前がなかったにもかかわらず、真っ先に自身のチャント(応援歌)を歌って励ましてくれたサポーターたちと抱き合い、喜びを共有した。

「(ACLで)負けさせたので、勝たせるしかないと。あの悔しさは、サッカーでしか晴らせない」。そう語った表情には、喜びより安どの思いがにじんだ。 自身のPK失敗が響いて敗退した水原三星戦後は自宅に帰ると家族からも離れ、真っ暗にしたリビングでひとり、痛恨の失敗と向き合った。「痛いほど頭の中に 映像が出てきた。逃げずに一晩中考えた」。気付けば窓の外は明るくなっていた。

そしてたどり着いたのが「頭がパンクするほど、サッカーに情熱を注がないと。身を削るくらい、自分自身が壊れてしまうくらい、サッカーのことを考えないといけない」という結論。試合に向けた体調管理など、細部にまだ甘さがあったことに気付いた。

水原戦のショックを考慮して宇佐美を先発から外した長谷川健太監督(50)も「自分がエースだ、というプレーをしてくれたのは大きい」とたたえた。この 日はJ1初先発の大卒新人FW呉屋が執ようにDFラインの裏を狙うなど、チーム全員がハードワークで勝利に貢献した。「あの経験を財産にしていかないと。 もっとチームを勝たせ続ける存在になりたい」と宇佐美。Jの舞台で、チーム浮上の原動力となることを固く誓った。

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