G大阪ホームで勝てない 大久保の肘激突、宇佐美顎から血

◇明治安田生命J1第1S第9節 G大阪0―1川崎F(2016年4月29日 吹田S)

見慣れた光景となった。試合直後に天を仰ぐG大阪イレブン。その直後にわき上がる大ブーイング。夢と希望が詰まっていた新スタジアムは、もはや“鬼門”でしかなかった。両チーム最多タイの3本のシュートを放った宇佐美の言葉が、今のチームの思いを代弁した。

「ホームで勝てないという空気はあるかも…。なるべく早く、そういう空気をなくしたい」

序盤からボールを保持したが、チーム最初のシュートは1点を追う前半36分。途中出場のFW呉屋が放った後半38分のシュートはポストに嫌われた。13 本を数えたCKは全く合わない。「1点が遠い?それに尽きる」。ホームでは今季4度目の無得点試合。大久保のエルボーを受け流血した宇佐美の表情も曇っ た。大久保が「(顎が)陥没してるんじゃない?」というほどの激突で、一瞬険悪なムードが漂うシーンもあった。

柏戦(15日)前には芝生の長さを30ミリから23ミリへ短くし、この試合前には18ミリにカットした。それでも、また新スタジアムは味方をしてくれな かった。今季ホーム公式戦は1勝1分け6敗。ホーム連敗は「5」となり、09年のクラブワースト記録「6」に迫る勢いだ。

13年2月にスタジアム建設予定地から第2次世界大戦中に作られた旧日本海軍の弾薬庫跡とみられるトンネルが発見。完成が遅れた。そんな苦難を乗り越えて作られたスタジアムだったが、まさかピッチ上に“不発弾”は落ちていたとは誰も想像できなかったはずだ。

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