G大阪サポレポ vol.34 鬼門・ベアスタ 2015/03/21

新たな鬼門?

 開始わずか1分。宇佐美が右サイドを急襲し、ゴール前へ完璧なラストパスを送る。触るだけでゴールを決められる最高のボールに思わず歓喜のバンザイをしてしまったのだが…。パトリックが放ったシュートはまさかの枠外へ。この瞬間から重い空気が流れ始めた。

 各チームはそれぞれ「勝てないジンクス」を抱えている。ガンバ大阪にとって、それはアウェイ鳥栖戦のようだ。2012年の初対戦から3戦全敗。単なる偶然であると思いたいが、ベアスタではとにかくボールが枠に飛ばない。今節は16本ものシュートを放ったものの、枠に飛んだのはわずかに1本。特に、パトリックは何かに取りつかれたように決定機を外し続けた。

 おそらく鳥栖のタイトな守備と、長い芝生のスタジアムにガンバのパスサッカーが封じられてしまっているのだろう。完全に引く相手に対してどうしても弱い気がする。昨年機能した戦術「パトリック」も研究され始めている。

 明確に違いを生み出すことができるのは新加入選手たちだ。その中でも、ベガルタ仙台のカウンターサッカーを最前線で支えていた赤嶺は新たなスタイルを長谷川ガンバにもたらしてくれるのではないかと期待している。新しい環境での再スタートは難しいと思うが、一刻も早く監督の信頼を勝ち取り、青黒のユニフォームで大暴れしてほしい。

2ステージ制の弊害

 普段から2ステージ制に否定的な考えを持っているからか、ついネガティブな思考に陥ってしまう。開幕2試合を取りこぼし、出遅れる格好となったガンバ。昨年までなら序盤に取りこぼしても、後半の巻き返しにエキサイトできた。しかし、今年は17試合という短いシーズンで、後半戦での逆転も必然的に難しくなる。これを改悪と言わずに何というのか。

 村井チェアマンは「盛り上がる場面を多く作り、新規のサポーターを増やしたい」と言ったが、世界から逆行したこの取り組みにどれだけのサポーターが納得しているのか。シーズンが終わって明確な効果が見て取れない場合は、一刻も早く1シーズン制に戻してもらいたい。

 打ち破れ鬼門! 新戦力とともに新たなステージへ。

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