【J1採点&寸評】G大阪×甲府|”達磨”甲府が勝点1スタート。豪快ミドルの松橋、起死回生弾の今野は…

起死回生の同点弾を決めた今野は「6.5」評価。

[J1リーグ開幕戦]G大阪1-1甲府/2月26日/吹田S

【チーム採点・寸評】
G大阪 5.5
甲府の堅守の前にミスを連発。セットプレーでなんとか同点に追いついたものの、新システムの連係については課題を残した。連戦による疲労も気にかかるところだ。

【G大阪|採点・寸評】
GK
1 東口順昭 5.5
前半は枠内シュート0と無風。最初のピンチで今季公式戦初失点を喫したが、あれだけ守備陣が振られてしまっては、GKとしてはほぼノーチャンスだった。

DF
2 三浦弦太 6
スペースに抜け出したウイルソンを後ろからのスライディングで仕留めてシュートに行かせず。的確なロングフィードで何度も会場を沸かせた。

3 ファビオ 5.5
フィジカルの強さを生かしてウイルソンや河本との肉弾戦を支配。ただ、失点の場面は田中のクロスに反応してしまい、ゴール前を空けてしまった。

4 藤春廣輝 5.5
両足に不安を抱えながらも、裏のスペースを狙ってスプリントを連発。後半には攻撃のギアを上げてペナルティエリア内への侵入も見られたが、得点にはつながらなかった。

22 オ・ジェソク 5.5(61分OUT)
フォアプレス・プレスバックを怠らずに絶え間なく上下動。その反面、前に行きたい局面でボールが出てこない場面が何度かあり、不完全燃焼の感は否めない。

MF
7 遠藤保仁 6
序盤は複数人にマークをされてボールを持つ回数を制限されたなかでも、徐々に攻撃の起点に。ボールロストも多かったが、狙いすましたキックで今野のゴールを演出し、チームに勝点をもたらした。

8 井手口陽介 5.5(78分OUT)
ACLで痛めた右足首が万全ではないなか強行出場。試合中にも接触で傷む場面が見受けられ、本来のダイナミックなプレーは影を潜めた。

10 倉田 秋 5(61分OUT)
50分に強烈なミドルを放つも、GKの好守に遭ってゴールならず。それ以外は全体的にミスが多く、トップ下としての役割をほとんど果たせなかった。

15 今野泰幸 6.5
パス&ゴーを効果的に使い、インサイドハーフの位置からチャンスメイク。後半アディショナルタイムには起死回生の同点弾を決め、苦境のチームを救った。

アデミウソンと長沢の2トップは精彩を欠き……。

FW
9 アデミウソン 5
くさびが目前でカットされてしまうことに焦れてしまい、ポジションが下がりめに。個人プレーに走ってのボールロストや、強引なシュートも反省点だろう。

20 長沢 駿 5.5
ハイライトは44分のCKから放ったヘッドのみ(結果はDFがクリア)。ほとんどボールを収められず、前線で起点になれなかった。

交代出場
MF
38 堂安 律 5.5(61分IN)
これまでの2トップではなく、トップ下で出場。ピッチを広く使い、懸命にボールを引き出そうとするも、相手の守備ブロックに手を焼いた。チャンスをもらっているだけに、結果が欲しい。

MF
39 泉澤 仁 ―(78分IN)
起爆剤として左サイドハーフへ。自慢のドリブルで敵陣に飛び込んで行ったが、スリップしてチャンスを逃すなど、決定機には絡めなかった。

DF
35 初瀬 亮 ―(81分IN)
攻守で重要な局面は訪れず。欲を言えば、攻撃参加の回数を増やしてもっと存在をアピールしたい。

監督
長谷川健太 5.5
8日間で3試合をこなすハードスケジュールのなか、迷わずベストメンバーを投入。ただ、思うような攻撃が展開できず、開幕白星スタートは実現できなかった。

豪快なスーパーミドルを決めた松橋をマン・オブ・ザ・マッチに。

【チーム採点・寸評】
甲府 6
堅守速攻に加え、ポゼッション時には連動したパスワークでマークを剥がす場面も。勝点2を取りこぼしたのは痛いが、“吉田カラー”が出た試合と言っていいだろう。

【甲府|採点・寸評】
GK
23 岡 大生 6.5
高い集中力でセービング、飛び出し、ハイボールの処理と好プレーを披露。失点場面は判断を誤ったものの、最少失点で切り抜けられたのは間違いなくこの守護神のおかげだ。

DF
4 山本英臣 6
5バックの中央に入り、コーチングと身体を張った守備で全体をコントロール。身長が17センチも大きい長沢相手でも力負けしなかった。

5 新里 亮 6
縦横を交えた揺さぶりにも粘り強く対応。サイドのカバーリングに対する意識も高かった。

8 新井涼平 5.5
長沢の決定的なヘディングシュートを頭で弾き返すファインプレー。それだけに、ジャンプのタイミングがズレて今野に同点弾を許したのが悔やまれる。

16 松橋 優 6.5
俊敏な動きで対面の藤春を攪乱し、球際にも迷わず飛び込む気迫を見せた。長距離を走り切っての豪快ミドルも、この試合のハイライトのひとつだ。

28 橋爪勇樹 6
くさびに鋭い寄せを見せ、井手口やオ・ジェソクに簡単には前を向かせず。攻撃ではボールに触れず手持ち無沙汰になる時間帯もあったが、45分に見せたミドルシュートは良い判断だった。

MF
14 田中佑昌 5.5
ゴールを逆算した松橋へのクロスが最大の見せ場。流動的にポジションを変えて突破口を探るも、周囲と連動したプレーが少なく単発だった。

15 兵働昭弘 6
アンカーとして攻守に重要な役割を担当。攻撃ではボールを引き出してパスを配給し、守っては幅広いカバーリングでくさびを引っ掛けた。

40 小椋祥平 6
古巣相手に中盤で奮闘。神経を研ぎ澄ませてボールを狩ることに集中し、簡単にアタッキングサードへの侵入を許さなかった。

初采配で勝点1獲得の吉田監督は及第点。

FW
9 ウイルソン 5.5
カウンターを狙うチーム戦術を忠実に遂行。献身的にプレーしていたが、河本との息が合わず、フラストレーションを溜めてしまった。

13 河本明人 5(84分OUT)
ボールのこぼれてくるポジションにはいるものの、状況判断でことごとく失敗。特に、31分にペナルティエリア内でボールを奪い、GKと1対1になった場面でパスを選択し、チャンスを逃したのは反省点だ。

交代出場
MF
18 道渕諒平 ―(84分IN)
途中出場ながら開幕戦でピッチに立ち、Jリーグデビュー。短い時間ながらもフレッシュなプレーを見せ、試合後には安堵の表情が見られた。

監督
吉田達磨 6
下馬評が高くないなか、“格上”のG大阪から勝点1を奪取。攻守に突き詰めるべき課題はあるが、初戦ということを考えればまずは及第点だろう。

リンク元

Share Button